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*&date(Y-n-j[lL],2014/11/2); カラーキャリブレータ(ColorMunki Photo) を使ってみた

[[前々回:雑記/2014-10-12]] 、色調整についてググっていて気になったのが色キャリブレーション機器。安いのなら1万円台からあって興味そそられてしまう。少し前にデザイナさんと色味のやりとりで手間取ったことがあったりしたので(ディスプレイのRGB輝度を適当に下げすぎてたのがまずかった)...~
職業柄多少まともに色みえてたほうがよいだろうで、少し高いけど(仕事用だし) X-Rite ColorMunki Photo(カラーモンキー・フォト) を購入。
*** まずは付属ソフトで

ググると ColorMunki Photo は機器性能はいいけれど付属ソフトがゴミ、と評されていてフリーソフトの argyll(CMS) & dispcalGUI を使うのが定番の模様。~
なんだけど、そもそも何をどうしたらいいかわからない色キャリブレーション初心者としては、まずは付属ソフトをwin機にインストールしての使用と導入解説ムービー視聴。~

付属ソフトのキャリブレーション操作は、1作業1画面で図入りで何するか示してくれるので(ページごとに機器操作のムービー・ヘルプもある)、なんなくディスプレイのキャリブレーションは簡単に行えた。(プリンターはまだ試してない)~


解説ムービーは、簡単に原理や必要性を解説していて、見ておいて よかったと思う。(ただプリンターのキャリブレーションの説明みてると面倒くさそうに思えて後回しに...)


流れとしてはカラーキャリブレータをつないでソフトの指示にしたがって

- 調整目標の色温度とか輝度を選択
- カラーキャリブレータ自身のキャリブレーションを行う
- (照明を反映する場合は、ディスプレイの横において環境光を計測)
- カラーキャリブレータをディスプレイの上からぶら下げ画面の所定の箇所に設置
- 基準となる白(輝度)を計測しながら、ディスプレイ側のRGB(色温度)や輝度・ハイライトを操作して基準値になるべく一致させる. (ノート等ディスプレイ側の調整が出来ない場合はスキップ)
- あとは色々な色をキャリブレータが計測
- 色プロファイル生成

といったところ。~
大雑把な流れはdispcalGUIでも同じようになる(機器キャリ&ディスプレイキャリが2回に増えるけど)。~
"カラーキャリブレータ自体のキャリブレーション"がちょっとした肝か。
付属ソフトではわかりやすく指示されるけど、 dispcal(GUI)でそのこと気づかずにドはまりしたのは(ググると)己だけではなさそうで... (ちゃんと英語読めって話でした)~
(他にもキャリブレータをディスプレイに設置するときに裏蓋開け忘れを注意されるのもよかった。まさに開け忘れてた奴なので... 開けた穴の先にセンサーぽいものをみて遅まきながらダイヤル回して4つ切り替えてる意味を意識した)

で初心者向けな操作はまあまあよいのだけど... 評判が悪いのは生成される色プロファイルの出来のほうなので、目的からすればとっとと dispcalGUI を使うが吉、と。


*** argyll CMS & dispcalGUI 


[[argyll CMS>http://www.argyllcms.com/]] は コマンドラインツール群からなる カラーマネージメントシステム(CMS) 。(現在ver.1.6.3)~
[[dispcalGUI>http://dispcalgui.hoech.net/]] は argllCMS 中のキャリブレーションツールの dispcal を(メインに)GUI化したもの。(現在ver.2.5)


argyll と dispcalGUI は別プロジェクトのようなので配布は別々、だけど dispcalGUI の Zero Install 版でインストールすれば両方設定されるようでお手軽。
dispcalGUI は他に standalone 版があり、こちらは単体インストール版でargyllを別途インストールする必要がある.(linuxしか試してないけど多分)

>※ Zero Install は、カタログ・タブを開くと複数の(Unix系な)オープンソースソフトの一覧がありそれらをインストール・削除・更新を管理できるツールのよう。OS標準のアプリ・インストールは行わず(c:\Program Files\とか /Apprication/とかに入れず)管理してる模様。

Zero Install 版で win8.1(x86), os x(10.9), linux(Mint17. ubuntu14.04用をインストール) とも動作した。~
winはドライバーのインストールを別途行わなくてはならないのでちょっと面倒。
(付属ソフト入れたwin機はそのままで、他の32bit win機で試しただけなのでx64環境とかドライバの入れ替え等は未挑戦。macも付属ソフト入れては試してないので、入れてた場合はドライバーの切り替えとか何か手間はあるはず)~
(付属ソフト入れたwin機はそのままで、他の32bit win機で試しただけなのでx64環境とかドライバの入れ替え等は未挑戦。macも付属ソフト入れては試してないので、入れてた場合はドライバーの切り替えとか何か手間はあるはず。※追記:Win x64ではwin起動オプション画面で"ドライバー著名を無効"にする必要がある模様. [[ここ>http://blogs.yahoo.co.jp/yukki_720/36736759.html]]とか参照)~
win機でのインストールとかドライバーあたりの話とかは[[ここ>http://www.nire.com/2014/04/argyll-cms-dispcalgui-configuration/]]の方とかググれば何人か書かれておられるかたがいるので、それらを参考にすれば、と。



なお Linux Mint 17(Ubuntu 14.04) では、
>sudo apt-get install argyll~
 sudo apt-get install dispcalGUI

でインストール可能だったが、バージョンが古く(argyll 1.5.1, dispcalGUI 1.7.1)、バグなのかColorMunki Photo未対応なのか途中でエラー終了し使えなかった。(将来に期待)
>※正常に動作してるようにみえ、計測値の差が大きくてエラーといった感じで中断されるので、差が小さくなるようディスプレイ設定変えて何度も試したけど駄目...よくよく見るとエラーメッセージあってなさそで... apt-get remove してプロジェクトのサイトの最新版を入れたらすんなり動作、だった。~
※ gnome-color-manager でのキャリブレーションもそのargyllを使うため同様のエラーで駄目だった。~
※ 当初、ハードの外れを引いたのかと思った(今でもその可能性あるかもだけど そう思いたくはない)

~
dispcalGUI の使いかたは、
[[JJs氏>http://d.hatena.ne.jp/JJs/]]が書かれている
[[Argyll CMS & dispcalGUI導入編>http://d.hatena.ne.jp/JJs/20121125/p1]]や
[[使いこなしガイド with ColorMunki Photo 実践編>http://d.hatena.ne.jp/JJs/20130214/p1]]
[[メイン設定画面編>http://d.hatena.ne.jp/JJs/20121221/p1]]
(や[[キャリブレーション関係>http://d.hatena.ne.jp/JJs/searchdiary?word=%2A%5B%A5%AD%A5%E3%A5%EA%A5%D6%A5%EC%A1%BC%A5%B7%A5%E7%A5%F3%5D]])
あたりが大いに参考になる。あと
[[インクジェット放浪記>http://zatu100.guntama.net/]]の
[[カラーマネージメント>http://zatu100.guntama.net/color_management.html]]の
[[COLORMUNKIで遊ぼう。モニター編1>http://zatu100.guntama.net/colormunki_monitor.html]]
[[,2>http://zatu100.guntama.net/colormunki_dispcalgui.html]] とか
([[プリンタ編1>http://zatu100.guntama.net/colormunki_printer.html]]
[[,2>http://zatu100.guntama.net/colormunki_argyllcms.html]],
[[スキャナ編>http://zatu100.guntama.net/colormunki_scanner.html]]
興味深く)。
また [[こちら>http://lowreal.net/2013/01/29/]] の dispcal (非GUI)で ColorMunki Photo を使う例は、dispcalの動作の流れを知るにはよいかも(バージョン違いで若干現状と違うようだけど)。
その他ググって見つかったサイト諸々を参考、先人に感謝。

上記のサイトを見ながらいろいろ試行錯誤、正直適切な設定ができてるかわからないけれど、しないよりはよくなったと思う。とくにデュアルモニタなんかはわかりやすい。
でもって、[[前々回:雑記/2014-10-12]]の古ノートPCは劇的にマシになった(経年劣化激しい液晶なのであくまで"マシ"なんだけど)

~
己のヘマを吐いておくと最初に書いたように機器自身のキャリブレーションをちゃんと認識してなかった。
"Set the ColorMunki sensor to calibration position and press OK to calibrate the instrument."("ColorMunkiのセンサーをキャリブレーション位置に設定して、計器をキャリブレートするために[OK]を押してください") と書かれた機器のキャリブレート準備待ちのメッセージをよく読まずに画面計測準備待ちだと思ってMunki Photoのダイヤルを下向き(画面計測用)にして[OK]しても先進まねーと(愚)~
ここでは ColorMunki Photo のダイヤルを 機器キャリブレート用の下斜めの位置に設定してからダイアログの[OK]をクリックすればよいだけだった。~
しばらくすれば "Place the instrument on the test window and click OK to continue." のダイアログが出るので ColorMunki Photo のダイヤルを下(画面計測用)にし、所定の矩形(灰色)の上に ColorMunki Photo を設置して[OK]。~
計測で少々時間たった後、もう一度同様に 機器のキャリブレーションと 画面の計測設置をすればあとは結果待ち&結果がよければ[install profile] をクリックしてカレントの色プロファイル設定できる。

~
カレントのプロファイルの設定は win,mac ではそれでよさそうだが、linux では xには反映されるが gnome-color-manager のカレント設定は変更されないので、これについては自分でする必要がある。
といっても、システム設定→色、でキャリブレートしたディスプレイの[プロファイルの追加]を選び、出てきたプロファイル一覧から先ほど生成したプロファイルを選んでカレントに設定するだけ。

あと dispcalGUI 計測時にカレントの色プロファイルの影響受けてないか気になったが、起動時に x直接初期化してるようで gnome-color-manager のプロファイル設定は無視された状態になり問題なかった。(良くも悪くもgnomeアプリじゃないから当然か)